英雄は歌わない

世界で一番顔が好き

顔認証〜オクとメイギと、しばしばソウバ〜


嵐のコンサートについに顔認証が導入されるらしい。Twitterでの反応は様々で、私のもとに流れてくるのはどちらかというと賛多めだったが全体的には賛否半々か、賛6~7割くらいなのかな?という印象だった。
私個人の意見としては、嵐に関しては今回のやり方におおむね賛成である。おおむね、と言うと気に食わないところもあるようだが、実のところ具体的にあげられる不満点は特にない。

今回のアリーナツアーは
・1名義1公演
・1名義1席
・最高2連番まで
・同行者もFC会員である必要あり
・申込者、同行者共に申込時に顔写真申請
・郵送の紙チケットではなくデジタルQRコード
・席が分かるのは当日
という大変厳しーーい制限(私自身は嵐のFC会員ではないので何か間違ってたらすいません)がかかったものだが、これはまあ事務所サイドの2つの意図達成のためには仕方ないだろうと思う。

不正な手段での入手および不正な譲渡をするのをやめろ
1人1回しか来るな

ってことなんだろうなーと。これ別におかしなこと何も言ってないじゃないですか。仕方ない。嵐の場合コンサートに行きたい人の数に対して動員数が少なすぎる(確かドームツアーでも80万人かそこらなのに対してFC会員数は180万超)上、今回のアリーナツアーに関しては動員数が20万もいかないくらいなのでもう完全にFC会員じゃない人を入れる余裕はあるわけない。チケットが高額で売買されているのをそうそう見過ごすわけにもいかないし、転売・譲渡はそもそも禁止が明文化されているわけで「急にいけなくなった時のことを考えて」というのも堂々とできる話ではない。今回の形式だと多ステできるかどうかは『同じ顔での複数名義からの申し込みが弾かれるのか否か』にかかってくるようだが(複数名義も禁止が明文化されてますが)、これに関してはどうなのかまだ分からないのでいったん置いておきます。


さて。
私がFCに入会しているのはNEWSのみでこちらも春からのツアーに向けて当落待ち真っ最中なのだが、参考までに今回のQuartetteツアーの申し込み形式を。
・1名義何公演でもOK(同じ公演を複数回申し込むことはできない※1)
・1名義で取れる席数に制限はなし
・最高4連番まで
・同行者はFC会員でなくともよい(同行者情報は特に何も求められない)
・申込者、同行者共に顔写真等は不要
・郵送の紙チケット
・チケットが届き次第席が分かる※2
※1:「『第1希望東京公演 第2希望仙台公演』と『第1希望大阪公演 第2希望仙台公演』の2枚振り込む」みたいな申し込み方はNG
※2:たまに当日まで分からない席もあったようななかったような

はいゆるゆる!嵐の制限みたあとだと天国ですね。ちなみに私は自分の1名義だけで2枚×3公演の6枚チケットを申し込んでいます。当たるかどうかは神のみぞ知る。

今後、チケットに関する制限が厳しくなることはあってもゆるくなることはないだろうなあというのが個人的な予想なので、NEWSでも顔認証が導入される可能性はゼロではないのかなと思っている。「嵐は仕方ないけど○○では顔認証はやめてー」「△△で顔認証導入したら空席祭りだろ」というような声も見かけたのだが、顔認証と多ステは別に直接的な関係にはない。なんかもっとこう、うまいやり方をしたらこう、なんかもっといい感じにできるのではないかと思ったので顔認証のやり方について数パターン考えてみた。



1-1.顔認証最ゆるパターン:現行のNEWSのやり方にとりあえず顔認証を入れるだけ
・1名義何公演でもOK(同じ公演を複数回申し込むことはできない)
・1名義で取れる席数に制限はなし
・最高連番数はグループの人気などに応じて
・同行者はFC会員でなくともよい(同行者情報は特に何も求められない)
・申込者のみ申込時に顔写真添付
意味があるのかないのかよく分からない。しいて言うなら事務所がその気になったら複数名義の人を殺せるくらいか。また、最初から転売目的の人にとってはチケットが1枚死ぬのが確定になるので、利益が出せるかどうかがやや危うくなる可能性も。入場時に顔認証をする人としない人に別れることになるので、入場列が複数になり混雑が緩和するかもしれないし激化するかもしれない。譲渡も同行も可能。


1-2.FC会員じゃなくてもこれるけどバラ譲渡を禁止するパターン
・1名義何公演でもOK(同じ公演を複数回申し込むことはできない)
・1名義で取れる席数に制限はなし
・最高連番数はグループの人気などに応じて ・同行者はFC会員でなくともよい(同行者情報は特に何も求められない)
・申込者のみ申込時に顔写真添付
・同行者チケは申込者と一緒でないと入場できない
つまり2連番なら2人、4連番なら4人で一緒に入場しないといけないことになる。同行はできるけど譲渡はできない。「チケット余ってるんだけど××に興味あるなら一緒に行かない?」はできる。ダフ屋は死ぬ。このやり方だと、組織的に利益のためにやっている転売屋などは抑制できるが、Twitterなどで売買する個人の規制は多分できない。つまり自分も行く気があるダフ屋は勝てる。また、同行は可能である以上友達多い人の勝ちみたいなところが出てくるので同行目的の友達増やしとかあれとかこれとか人間関係にひびが入りやすくなるような気もする。複数名義の場合は、同じ公演に複数申し込んで複数あたってしまった場合空席を確実につくることになる。事務所的にはお金はとれるわけなので損ではないが、あまりに目立つとメンバーが落ち込みそう。


1-3.FC会員じゃなくても来れるけど顔認証は全員必須パターン
・1名義何公演でもOK(同じ公演を複数回申し込むことはできない)
・1名義で取れる席数に制限はなし
・最高連番数はグループの人気などに応じて ・同行者はFC会員でなくともよい(同行者情報は特に何も求められない)
・申込者、同行者共に申込時に顔写真添付
FC会員じゃなくても来れるけど、顔認証は全員にするよ、というもの。この場合、顔認証の運行の厳しさによってさらに2パターンに別れる。
1つ目が、申込者としても同行者としても登録しても複数名義でも通るパターン。チケットをとれる確率は高くなるが、1-2と同じように空席をつくる覚悟が必要。この場合、「不正な売買により第3者が利益を得ること」は防げることになる。
2つ目は、同じ顔を複数登録したら全弾きされるパターン。「不正な売買により第3者が利益を得ること」に加えて、「不正な複数名義登録により一名義当たりの当選確率を下げる行為」「不正な複数名義登録により自分の当選確率を上げる行為」を抑制できる。



さてここまで3パターン読んだらわかると思うのですが、顔認証でできることって大きく2つに分けられるわけです。

①「不正な売買により第3者が利益を得る行為」をできなくする
②「不正な複数名義登録によりチケットの当選確率を上げようとする行為」をできなくする。

このどちらを抑え込むために顔認証を導入するのか?によって、作り上げるべきシステムも変わってくることになる。個人的には、①の方はこれから事務所に限らず法律やらコンサートや公演を行う各種団体で何らかのガイドラインをつくっていかないといけないのかなと思っている。なぜなら今ビジネスチャンスとして中古(?)チケット取引が注目されているらしいから。チケットキャンプみたいなサイトが堂々とテレビCMを打てるのとかジャニオタ的には少し不思議なんですけど、「とったチケットはどうすべきものか」ってのかこれから考えていかなきゃいけないのかなあと。売買できて当たり前にするのか、できないものにするためにエンタメ業界として取り組んでいくのか、っていうのは少し考えなきゃいけないんじゃなかなあ。

それを踏まえて


2.複数名義解禁パターン
・1人で複数名義持つことを認める
・1名義何公演でもOK(同じ公演を複数回申し込むことはできない)
・1名義で取れる席数に制限はなし
・最高連番数はグループの人気などに応じて ・顔認証は少なくとも申込者必須
上で挙げた①の何が問題かって、『第3者が』利益を得ているっていうのもあると思うんですよ。で、これからコンサートとかそういうショービジネスがもしも盛り上がっていって、多額のお金を払ってでも…って人が今後も増えるんだとしたら、その『多額のお金』が公式に入るようにした方がいいんじゃないの、って話。顔認証は同行者もするのかとかなんとかは色々置いておいて、行きたいその気持ちの分だけ公式にぶっこめるようになるのも一つの解決策としてナシではない。
これを取り入れる場合は、「同一公演を複数枚当選したらどうするのか」っていうのを、公式側が仕組みとして整えることができるのも一つのメリット。半額返金して再抽選とか、手数料をとって譲渡を仲介するとか、何かしら今よりクリーンな仕組みを構築できる可能性が生まれるかもしれない。また、たとえば半額返金にしたら2枚当選したら1枚あたりの値段は1.5倍になるわけで、複数名義に多少の損を被らせることも可能になる。
このジャニオタパラダイムシフトを起こした場合、同時に全グループ先振り込み化もありえる。欲しい気持ちの分だけお金を公式に払うにあたって、『欲しい気持ちの額』と『実際支払い可能な額』は大体前者が大きくなるので手元に実際に持ってるお金分以上の申し込みができないようにするのは健全な運営のために必要かなと思う。
現状複数名義を取得している人は少なくないし、何故それが不正なのかというと「会員規約に反しているから」以上の理由ってないような気がするのでいっそ認めてしまうことで事務所に利益が出る形を構築していくのもありかと。
ただ、この場合は「1名義しかないことが極端な不利にならない」ように慎重に色々考えていかなくてはいけない。

 

 

3.もっと会員証活用しようぜパターン
Suicaとか大学の図書館みたいに会員証でゲート開閉みたいな仕組みになったらちょっと楽しい。具体的なことを何も考えていないのでふわふわだが、手間を掛けず最低限の個人情報の保持だけで個人を特定できるやり方を模索していく方向。
友人同士なら簡単に貸し借りが可能なので信用できる人とのみ今までのような気軽さで譲り譲られが出来るのでは?と思う。
逆に顔認証と組み合わせれば年に一度更新の時に顔を登録することで大変ガチガチの個人認証が可能になる。
ただ、これをやるとスキミングされた時とんでもない事になるのでちょっと非現実的かな……

 

今回は『転売』『複数名義』に焦点を絞って考えてみたのだが、もちろんこの他にも考えなくてはいけないことは多々ある。半券ほしいよ問題だとか座席は事前に分かるべきなのかどうか問題とか、会費をクレカか口座引き落としにしてくれ問題などなど。
今回「顔認証いぇーーーいv(☆ڡ☆)v」って思った人も「顔認証ハァアアアア┗(⌒)(╬´ ω `╬)(⌒)┛!?!?」って思った人も、自分にとって何が「イェーイ」なのか?何が「ハァア?」なのか考えてみる良い機会なのではないだろうか。


もちろん、1ファンがあれこれ考えたところでそれがダイレクトに反映されることなどないのだが、「なんかこう、もっとこう、なんかいい感じ」にしてこうぜ、という機運を高めてく一助にはなれるかもしれないし、考えるだけ考えとこうと思っている。考えようぜジャニオタ。半券ほしいぜやっぱり。さぁ俺らの明日はどっちだ!!