英雄は歌わない

世界で一番顔が好き

優等生と自転車少年/君が集めた銀河の砂を世界一綺麗なキセキにするよ

 

世の中には2種類の人間がいる。やるべきことをすぐにできる人間と、期限ぎりぎりまでやらない人間だ。残念ながら私は完全に後者に分類される人間である。

 

というわけで本当はピングレプレゼン会のパワポを作らなければならないのをいったん置いておいてNEWSのコンビ語り第4弾をします。マスシゲです。シゲマスです。8年かかっていまだどちらで呼べばいいのか定まらない金八コンビです。愛しくて優しくて少し切ない、いつまでもこのままでいてほしい2人。

2015年はコヤテゴの供給がとんでもないことになっていたので、その道連れなのなんなのかシゲマスもちょいちょい絡んでいて楽しかったですね。4人になってから増田さんがデレを爆発させる相手が加藤さんだけになってしまったので、気持ち悪い感じに(笑)デレデレしている増田さんをみられるのは基本的にマスシゲ絡みだけになってしまいました。昔からずーっと変わらずに加藤さんにデレデレな増田さん。どんな時代も変わらず「シゲかっこいい」といい続けてきてくれた増田さんには頭が上がりません。まあ私増田担なんですけど。めんどくせえ増田さんを適当に適切に処理してくれて増田さんの意志を汲もうとしてくれる加藤さんにも頭が上がりません。シゲマスの方向にお辞儀しながら生きていきたい。

 

 

 

・軌跡⑴――エリートと雑草

「NEWSで一番付き合いが長いのはしげ/まっすー」と割とことあるごとに本人たちも発言しているが通り、金八コンビの付き合いは長い。増田さんが1998年11月入所、加藤さんが1999年4月入所なので、かれこれ16、7年の付き合いということになる。言うまでもなく、NEWS内ではコヤテゴよりもテゴマスよりもコヤシゲよりも、どのコンビよりこの2人の付き合いの方が長い。長けりゃいいってもんじゃないけど、長い分だけ思い出も増えるのもまた一つの真実だ。2人の歴は半年ほどの違いだが、加藤さんが入ってすぐの頃に「新しいやつが入ってきたぞ」みたいな感じでJr.仲間と取り囲んで質問したことを増田さんが回想している。多分これが2人のファーストコンタクトのはず。ちなみに、増田さんが合格したのは大型のオーディションで同期もなかなかの数いたそう*1だが、加藤さんはテレビ番組『8時だJ』内でのオーディションでジャニーズしており、入所段階から若干エリートだ。厳密に同期といえる人(入所日まで同じ人)は多分いない*2*3

入所段階から若干エリートだった上に小学1年生からお受験のための塾に通っていた加藤さんは「受験を放棄したくなかった」という理由で小学6年生の後半は休業に入った。なかなかの勇気。入所してすぐに沖縄に連れていってもらい、マイクを持つまでもかなり早かった加藤さんは受験後ジャニーさんに「受かりました!仕事またしたいです!」と臆面もなく電話し、すんなり仕事に復帰した。金八のオーディションの時も、周りに「いけるんじゃない」といわれていたそうで、少なくとも待遇と実績だけで言えば間違いなくエリートだった。それに実力が伴っていたかというと、残念ながら本人の認識の上ではまったくそんなことはなく、1回目の10000字インタビューでは「できてないのが分かるのに立ち位置がドンドン前になって…」とその苦悩を思い出している。実際、入所から今に至るまで加藤さんは歌を得意だと思っていたこともダンスに自信を持っていたことも一度もなさそうだ。加藤さんは声変りが早く入所時から既に低い声だったそうなのでボーイソプラノが出なくなる恐怖は味わっていないだろうけれど、歌に自信があった時期は一瞬もなかったということにもなる。しかし実績はある。多分プライドもあった。加藤さんはそんなエリートJr.だったのである。

一方の増田さんの歩みは、加藤さんとはずいぶん違う。増田さんはオーディション時も合格こそしているけれど『そのまま雑誌取材組』には入れず、歌番組などでも度々『リハには呼ばれるけど本番には出れない組』を経験したと語っている。それでも踊るのは楽しくて、1.2曲しか出れなくてもコンサートが楽しくて…とJr.を続けていた増田さんの大きな転機になったのは2001年7月に出演した舞台『PLAYZONE2001新世紀~EMOTION~』だった。東山さんと踊る役に抜擢され、その姿勢や技術などに大いに感化された…らしいのだが、この時も決して「増田がいい」と選ばれたわけではなかった。踊れて背が低くてなおかつ夜公演にも出られる15歳以上のJr.がたまたま増田さんしかいなくて「増田でいい」と選ばれたらしい。また、金八オーディションに参加できることになったのもこのPLAYZONE公演中に他のJr.が大勢参加すると聞いて意を決して直談判したからで最初は呼ばれていなかったそうだし、何かのテレビ収録でジャニーさんが合格発表をした時も加藤さんと東新さんはいたのに増田さんはいなかったそうだ。ただ、本人談では金八効果でそんなものすごい人気、推されJr.に上り詰めるなんてことはまったくなかったらしい。Jr.時代からのファンの方が「まっすーはNEWS結成直前くらいにはトップクラスに忙しい部類に入っていた」と書いているのを見かけたこともあるし、テレビでの発言などは多少脚色されているかもしれないのでどこまで本当かはちょっと分からないが、どちらかというと雑草タイプだったことは間違いないはずだ。このような経緯もあってか、その頃の増田さんの話を聞いていると『1現場に出れることへのありがたみ』『こいつにこの仕事をやらせようと思ってもらえることのありがたみ』みたいなものが身に沁みついていたらしいことが窺える。ビバ雑草

そんなこんなで東新良和さんも含めた3人での『3年B組金八先生』第6シリーズへの出演を果たした。各々思い入れの深い作品であることは間違いなく、この時共演した人についてはジャニーズ外の人であっても『幼馴染』と形容するのを幾度も聞いている。平愛梨さんや上戸彩さんなど、今でもたまに交流を垣間見ることができる。また、仕事で中学の卒業式に出席できなかった増田さんにとって金八での卒業式は一際感慨深かったようで、リハーサルから号泣していたことをたまにいじられている。私自身は1シーズンたりとも観たことがないのだが卒業式のシーンは恒例のものらしく、またほとんどアドリブで進行するらしいのである種本物の『卒業式』なのかなあと思う。つかみ取った経緯は違えど、加藤さんと増田さんの両方にとって経験出来てよかったと心から言える仕事であることは間違いないないのだろう。そして、2人の心に特別な絆が結ばれていることも。

 

 

・軌跡⑵――エリート根性と雑草

NEWS結成段階では、やっぱり加藤さんはエリートだったし増田さんは雑草だった、と思う。なんせリアルタイムで観ていないのであんまりそんなによく分からないのだが、「NEWSができたときは、金八で一緒だったシゲ以外はそんなに知っている人もいなくて、エリートばっかりで…」とか「他の人は『あれっまっすーがいる』って思ったんだって」などの話もあるし、多分加藤さんの方が人気はあった、ということにしておく。

ちなみに、現NEWSメンバーのJr.時代からの彼らのレギュラー番組に『Ya-Ya-yah』があるのだが、ここでも加藤さんは2003年1月からのレギュラーだが、増田さんはそうではなかった。手越さんと共にレギュラー入りを果たしたのがNEWS結成直前の2003年9月7日だそう。初の本格的な出演?は同年6月らしいがここら辺はあやふやな上に当時を知らないやつが語っても…と思うのであまり気にしないでください。

 

で、だ。

 

ジャニーズ事務所に入ってからデビューまでの加藤さんは間違いなくエリートだったし、増田さんは雑草だった。これは間違いないと思う。しかし今、加藤さんをみてエリート根性というか、そういう何かを感じる人はおそらくほとんどいない。8年前には既にそういう見方は少数派だった。

 

 

herodontsing.hatenablog.com

 

これは昨年加藤さんと増田さんの10000字インタビューを読んだときの私の感想なのだが、2人の覚悟に対する印象は変わっていない。増田さんがNEWSに関して抱えているのは『泥を塗らずに背負い続ける』という覚悟で、加藤さんが抱えているのは『泥にまみれてでも進み続ける』という覚悟だ。泥を塗らない、という生き方。泥にまみれてでも、という生き方。不思議なことに、増田さんの方がよほどエリート根性をもって生きているし、加藤さんの方が明らかに雑草魂に支えられている。

9人時代の最初の頃から自分が歌も踊りも周りに劣ることを否応なく自覚していて立ち位置もそれほどよくはなかった加藤さんは、6人時代には完全に『いじられキャラ』の立ち位置を確立してしまっていた。小山さんと2人でMCを担っていたが、加藤さんが小山さんをいじることより小山さんが加藤さんをいじることの方が圧倒的に多く、加藤さんをいじることでNEWSの面白さが担保されていた部分も多少あったように思う。「小山は2人の時優しいのにMCだとあたり強い…」という加藤さんの発言もこの頃なされたものだ。(当時の私はただ萌えているだけだったが今にして思うと、ね)(余談だが、今の小山さんが加藤さんにデレデレなのは、加藤さんをいじったり下げたりすることなく『楽しい』『面白い』を生み出す方法を見つけたからなのかなと思っている)

増田さんは、この頃から今までずっと変わらず「しげかっこいいよ」と言い続けている。6人時代のことを思い返してみると「マッスーといえば手越or錦戸くん」というコンビでの人気が高かったような気がするし、「しげといえば小山or錦戸くんor山下くん」というコンビの人気が高かったように思う*4。それほど表立って絡んだり営業(?)していた印象は特にないけれど、NEWSの他のメンバーがそうだったのと同じように増田さんも加藤さんのことが大好きなのはよくわかったし、それを隠してもいなかった。

NEWSが結成されてからの増田さんの歩みについてなのだが、正直どんな気持ちで何を考えどう悩んでいたのか、あまり考えたことがない。私個人の話で言えば、悩んでいるのかなとぼんやり考えるようになったのもここ2年くらいのことで、それまで増田さんの苦悩とかそういうものをみたことってあまりなかったなあと思う。なんとなく言えることは3つくらい。

以下3つ全部私の主観の思い出なので「ハ?」って思っても気にしないでほしいのだが、1つ目、「このグループの歌を支えている」という自負はずっとあっただろうということ。テゴマスでも一応順調に活動していて、歌唱力ではNEWSに不可欠な存在だと思えていたことは間違いないと思う。歌と踊りは増田さんにとって絶対的な武器で、自信で、支えだったのだろう。次、「まあまっすーだもんね」って思ってるファンが多分少なからずいて、本人もそう思っている節がなくはなかっただろうこと。ドラマに出て爆発的な人気を博すようなタイプではないことはファンも本人も了解していて、でもそこはまっすーの戦場じゃない、という雰囲気がなんとなくあったような気がする。増田さんはいつだってにこにこで、代名詞は『笑顔』で、下ネタとか男らしさで勝負する人ではなくてananで脱ぐとかそういうことを求められてもいなかった。かといってバラエティでめちゃめちゃ活躍できるような人かというとそんなことはなくて、でもまっすーの戦場はそこでもないしなーと私は思っていた。増田さんには歌があったし、踊りもうまくて、それで十分だった。そこでなら増田さんは十分に戦えていたし、不満があるようにも見えなかった。最後、3つ目。増田さんのガチガチのアイドル美学には「楽しいところ(だけ)を見せるのがアイドル」という意識があったんだろうな、ということ。増田さんが本当の本当に「俺の戦場じゃない」とか「俺はこれでいい」と思っていたのか、不満がなかったのか、といったら、多分全然そんなことはなかったんだろうなあと近年ようやく思うようになった。思うようになったというよりは、そういう思考の言語化を私が私に許してあげられた、という方が正確かもしれない。

すべってばかりの増田さんの発言を拾い上げて笑いに変えてあげる役割を担っていたのが加藤さんだった。みんなと仲良くして、潤滑剤みたいな役割を果たしていたのが加藤さんだった。P亮の懐にいつの間にか入り込んでいたのももちろんだけど、それは増田さんに対しても発揮されていた、と思う。

いつも一緒にいる必要はなかった。それでも大事な人だというのは変わらないから。一番付き合いが長いのもわかりきっていたし、役割分担もはっきりしていて、大事な『幼馴染』を助けてあげたり助けてもらったりしながら、わりと平和な関係を築けていたと思う。当時から加藤さんは結構雑草魂ちょい見えではあったし、そこは増田さんとはイマイチかみ合わなかったかもしれないが、あの頃そこまでコンセプトを突き詰める必要もなかったし物語を売りにするかどうかを考える必要もなかった。増田さんの職人気質というかそういうところはテゴマスにぶつけることができたし、むしろそれでこそNEWSとテゴマスの差別化が図れていたのかもしれない。あの頃のシゲマスを一言で表すなら『平和』だったなあ。幼馴染感はそこまで出てなかったような気がするけどそれは私が観ていなかったからそう思うだけなのかもしれない。仲悪いんじゃねーのって疑う要素もなく仲良しで、かわいくて、雑草魂を秘めた元エリートと、エリート根性を発揮する元雑草は、仲良く4人で愉快な仲間たちをやっていた。

 

 

・奇跡⑴――平和の終わった日

シゲマスの平和は終了しました。といったら変な顔をされるかもしれない。でも本当だ。2011年4月、彼らの平和は幕を下ろした。去年4人分の10000字インタビューを読んでいろんなことを考えた。それはもう色々。私は結局山下くんのことをどう思ってるのかとか、アイドルって結局なんなんだろうとか、そういうこと。その中でものすごく考えさせられたのが、マスシゲの方向性の乖離の甚だしさだった。

チャンカパーナのリリースまで、本当に待った。脱退発表から1週間ぐらいで一応ポジティブモードに切り替えたはした私が思ったことは「とにかく早く動いてほしい」だった。それから、たくさん活動してくれること。年に3公演しかライブがないなんてもう嫌だった。山下くんと錦戸くんがいなくなって人気が落ちるのは分かりきってて、それでもいいから活動してほしかった。全部ホールでも構わない。近くにきて、年に数度の音楽特番以外でも活動して、地に足つけてほしかった。私の思考は随分加藤さんと似ていたのだなあと、4年経ってから知れて面白かった。面白かったけれど泣きたくなった。

大丈夫だよ、安心して、もう裏切らないよって一生懸命伝えてくれていたあの頃、2人の胸にある未来図はこんなにも違ったなんて。それでも一緒にやっていこうと決めて、これからのことを考えてくれていたなんて、嬉しくて悲しくて切なかった。あれほど待ったのは増田さんのゴーサインが出なかったからだったこと。中途半端なものを出すくらいならNEWSを続ける意味がないと思っていたらしいこと。増田さんらしかった。私が好きになった増田さんだった。でも、この2人が共に歩んでいこうと決めてくれたことは奇跡なんだなあと思った。

 

 

・奇跡⑵――雑草魂とエリート根性

シゲマスの方向性の甚だしい乖離が問題点にまでなったのは、彼らがフロントマンになったからだ。今、NEWSの楽曲や衣装、コンサートなどは、昔に比べ明らかにセルフプロデュースの割合が激増している。4人になったことで1人1人の存在の大きさが重くなり、1人1人の意見の反映率も大きくなったことで、みているだけのファンにもこの2人のタイプが違うこと、2人の理想のアイドル像が違うことがたやすくわかるようになった。それを一番分かっているのは当然本人たちで、それでもなんでもないみたいな顔でいろんなものを届けてくれている。

この2人のすごいところは、それでもなお互いが互いについて「あいつの一番の理解者は俺だ」と思っているところだと思う。理想が違う。輝き方が違う。手に入れてきた武器も、目指しているものも違う。それでも、それだけ違っても、一番『わかってる』のはお互いなところがとても優しい。

特にわかりやすいのが増田さんで、ラジオでも「しげの話をしないと死ぬ病気なのでは…?」とファンに揶揄されるくらい加藤さんの話ばかりしている。小山さんと手越さんに対してはそれほどかわいい顔をしないのに*5、加藤さんに対してだけ飛び切りかわいい顔でうざがらみをしにいく。加藤さんがグループ内でいじられ役に徹していたときには加藤さんをしきりに褒めていたのに、そのバランスが変わってからは超積極的にいじりに行くようになったのもやさしさの発露なのかなとちょっぴり思う。このいじるか、上げるかに関しては私の主観でものを言っているので、データ的な証拠は見せられないのですが多目に見てください(笑) だいすき!って顔にも声にも態度にもフルで現れているところがずっと変わらなくて、2人の違いに不安になるたびホッとできる。

アイドルとしての在り方はぜーーーんぜん違うくせに、加藤さんもやっぱり「俺がまっすーのこと一番分かってるよヅラ』が大好きだ。ここからは完全に妄想になるのだが、増田さんの辛さを一番分かってくれているのは実際加藤さんなんだろうなと思う。私はよく加藤さんを形容して『加藤さんは舞台裏まで公開して裏側の様子でさえも魅せるための武器にする人』といっている。脳みそ露出狂なんて言われたりする加藤さんの思考のさらけ出し方は、確かに彼の主人公力を高めてくれていて、戦い方として一つの正解なのだと思う。これと対照的なのが増田さんで、増田さんはたとえるなら『舞台裏の存在を認めない、見せない、隠しているということすら隠す人』だ。もちろんそんなわけはなくて、増田さんにだって裏側も悩みも苦しみも当然あって、でも増田さんは自分のそういう面をファンに魅せるのを極度に嫌う。

4人になってから一番もがいて一番苦しんで一番今の自分に苛立っていたのは、多分増田さんだ。歌と踊りで戦えていたし、自分の戦場では誰にも何にも負けていないつもりだっただろうけれど、客観的にみてこの4年余り一番負けていたのは増田さんだった。出演番組で長く続いたものはなかったし、小山さんと加藤さんのようなテレビに呼ばれやすい売りもなくて、かといってバラエティがめちゃめちゃ得意なわけではないけれど、恋愛ドラマにバンバン出るような需要もないし、これだ!!って思う自分、胸を張って振りかざせる武器が無くて苦しんでいたんだろうなと思う。確かに歌はうまいけど、確かにダンスは上手いけど、そんなのみんな一定レベルではできていて、それだけじゃ渡っていけない。増田さんは『アイドルだから』という種類の魅力はとっても輝いている人だけど、『アイドルなのに』ではとても弱い。この苛立ちを一番分かってくれていたのは多分加藤さんなのではないだろうか。もちろん唯一無二の相方は手越さんに決まっているけれど、増田さんは手越さんに対して「悩み、苦しみをわかってほしい」とはあんまり思っていなさそうにみえる。どちらかというと「こいつにだけは負けたくない」という気持ちが一番強くて、次に「俺の作りたいものをわかってほしい」かなあ。でも、加藤さんに対してはそういうバチバチはなくて、グループの一員である前に幼馴染で、だから傷付いていることを悟られていてもぎりぎり許せるんじゃないかなと思う。

そう、増田さんは、傷付いている事実を知られることが多分大嫌いだ。大嫌いだけど、加藤さんにならそれを悟られていても我慢できるんだろうなと思う。加藤さんだから、加藤さんにだけ許すんだろうなって時々ぼんやり感じる。

本当は、一緒にやっていくのは向いていないのかもしれない。お互いがお互いの武器を殺しあってしまうようなそんな危うさがマスシゲにはあって、そのくせお互いがいないと駄目なんだからおかしくて切ない。それでもきっと心から「いてくれないと嫌だ」って思っていそうで、陳腐な言葉だけれど「尊いなあ」って何度も何度も思う。

 

 

・輝石――NEWSのクリエイター班

この2人は本来的には相性があまりよろしくない、と私は正直思っている。思っているのだが、仕事面でも実はお互い必要不可欠だよね、とも思っている。ダブルスタンダード万歳。

志向する方向があまりにも違うのは、得意なことがあまりにも違うからだ。それは裏を返せば、長所と短所がぴったり重なっているということでもある。

増田さんは優秀なクリエイターだけれど、思考の言語化が極端にへたくそだ。しかも、新しいものを生み出す能力が高い。その結果、『やりたいこと』『作りたいもの』を他人に伝えること、そしてその『素晴らしさ』を他人に伝えることがモノづくりの才能と反比例してしまっているところが多々ある。6人時代は、そんなときにはただ提案を却下されてしまうことも多かったんじゃないかと推察しているのだが、今加藤さんはそんな増田さんのパイプになるべく尽力しているらしいことが伺える。「まっすーのこと一番分かってるのは俺」という自負の通り、増田さんの頭の中にあるきらきらを現実世界に持ち込む役割を果たしているのが加藤さんなのではないだろうか。

増田さんの中にも、加藤さんをいかに魅力的に見せるのか、加藤さんのきらきらをいかに引き出せるのか、という意識が常にあるように思う。増田さんの場合はNEWSのメンバー全員に対してそう思っているのだろうけれど、「俺が一番こいつを輝かせられる」って思っているようにみえる。

「俺が一番こいつをわかってる」から、「こいつの良さも一番分かってるのは俺」で、だから「こいつを一番輝かせられるのも俺」って思っていそうなこのコンビ、ここまで一緒に歩いてこれて本当によかったと思う。お互いを一番きらきらさせられるのはお互いで、理解者の座を譲る気がさらさらない。金八コンビは、たとえるならば手をつないで歩く2人の子供だ。手をつないでいるだけだし別々の人間だから、行きたい方向が全然違うことも多い。その度「どちらにいこう」「どうしよう」と話し合っては手を繋ぎなおして、絶対離さず歩いていく。二人三脚のように脚を縛られているわけではない。おつかいのように目的も行先も決まっているわけじゃない。それでも2人で手を繋いで歩く。離さないのは2人の意志だ。離さないから強くなれる。転んだ傷が痛いことは、お互いだけが知っていればいい。いつかかさぶたになる頃にはきっと笑えるから。転んだことも、頑張ったことも、泣いたことも笑ったことも全部みている。全部いつか輝きに変えてみせる。めんどくさくて頼もしくって愛おしい2人なのです。

 

 

 

 

 

 

去年の7月から始めたこのシリーズ、いつになったら終わるんだろう……

*1:赤西仁さん、亀梨和也さん、藤ヶ谷太輔さん、中丸雄一さんなどが同期

*2:正確には、「いたはずだが既に辞めている」が正しい

*3:いたといっても1人か2人くらい

*4:これに関しては私がこれらのコンビが好きでこのコンビばかり見ていたせいもあるので何とも言えないが

*5:最近コヤマスの距離が本当にものすごく縮まって仲良くなってきて、結構デレデレしているのをみられるようになったけど